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はじめに
世の中には、インストーラを作成するソフトウェアとしては、InstallShieldをはじめとしていくつかあります。
商用のものや非商用のもの、使い方が簡単なものや難しいものなど様々ですが、ここで紹介するInno Setupは、無料であるにもかかわらず、使い方が比較的簡単で、かつ、必要十分な機能を持っていることから、筆者は過去何年か業務で使ってきました。
ここから数回にわたってInno Setupによる簡単なインストーラの作成方法を紹介していきます。
Inno Setupとは
Inno Setupは、1997年から現在までバージョンアップを続けていて、商用/非商用に関わらず無料で利用できるWindowsアプリケーションのインストーラを作成するソフトウェアです。
Inno Setupは、.issというテキスト形式の定義ファイルを作ってコンパイルすることで、インストーラ(.exe)を作成することができます。
公式サイトは、http://www.jrsoftware.org/isinfo.phpで、ここから最新版をダウンロードして使用することができます。
Inno Setupによるインストーラの作成方法は、インストーラ作成定義とPascalによるスクリプトで、大抵のインストール時のソフトウェアの組み込み操作が可能です。
また、日本語を含め多くの言語にも対応していて、ウィザード形式でインストーラが簡単に作れるようにもなっています。
サンプルとなる定義ファイルも世の中に多く存在しているので、あとは使って慣れるだけで、商用のソフトウェア製品並みのインストーラを作ることができます。
Inno Setupのライセンス
Inno Setupのライセンスは、以下のURLで参照できます。
http://www.jrsoftware.org/files/is/license.txt
翻訳すると以下の通りで、Inno Setup本体を改変せず、そのまま利用する場合は、無償で利用することができます。
Inno Ssetupによって発生した不具合に関する責任を作者は負いません。
以下の条件を満たす場合、商用アプリケーションを含むあらゆる目的のために、変更および再配布ができます。
1.すべてのソースコードの再配布には、現在の著作権表示と、改変されていないことを明示しなければなりません。。
2.バイナリ形式のすべての再頒布には、上記の著作権表示と現在のWebサイトのアドレスを明示しなければなりません。(例えば情報ダイアログボックスなどで)
3.このソフトウェアの起源は誤解されてはなりません。元のソフトウェアを書いたと主張してはいけません。
4.ソースまたはバイナリの修正版は、修正が明示されていなければならず、原本のソフトウェアであると誤解されてはなりません。
関連サイト
Inno Setupに関する参考になるサイトは、いくつかあります。
筆者もこれらのサイトを参照して、幾つかのアプリケーションのインストーラを作成してきました。
当サイトでは、筆者が実際にやってみたことだけを紹介しますので、詳しくは、これらの情報サイトを参照してみてください。
[http://inno-setup.sidefeed.com/]
実際に使ってみた所感
Inno Setupは、実際に使って慣れると非常に良いソフトウェアであることが分かると思います。
難点としては、ヘルプが「日本語でない」ということです。
しかし、世の中がグローバルしていることを考えると、少々の英語くらいは理解できるようになるべきであると筆者は痛感しています。
実はヘルプを読めば、大抵のやりたいことが書かれているのですが、如何せん日本語でやさしく解説しているところは、上記の関連サイトや他のブログ記事しかありません。
ですので、英語の記載に関しては、このInno Setupという素晴らしいソフトウェアを使いこなしていく中で慣れていくと良いかもしれません。
まとめ
今回は、Inno Setupの概要について紹介しました。
次回から、実際にInno Setupのインストールから、インストーラの作成、そして、少々難易度の高いインストーラの作成まで紹介していきます。