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目次

 

はじめに

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を防ぐために、政府から全国の小中高校に休校するよう要請がありました。それに伴い、休校措置を取った学校が多数あります。そして休校中の過ごし方として、「人の集まるところへの外出は避ける」や「基本的に自宅で過ごす」などの指導があるところも多くあるようです。ニュースやワイドショーなどでも、「人混みは避けるように」だったり、「不要不急の外出は控える」だったり、「室内などの密閉空間は特に注意が必要」だったりと様々な注意喚起をしています。
ただ、人混みとはどのくらい人が集まったら人混みなのでしょうか。不要不急の外出とはどういう外出のことでしょうか。多分、人によって捉え方が違うと思いますし、明確な基準もないに等しいのではないでしょうか。
確かに感染リスクを減らすためには外出を控え、他人と接触をしないことは有効です。だからと言ってずっと家の中にこもっていて良いのでしょうか。また、子どもたちが毎日おとなしく家の中にいられるでしょうか。人の多く集まる場所への外出は避けるべきかもしれませんが、そうでなければむしろ外に出ることは大切だと考えます。
休校中の過ごし方について、どう過ごすのが良いのか考えてみたいと思います。

外出しないことで起こるリスク

ストレスによる免疫力低下

大人も子どもも誰しも、出かけたいのに出かけられないというのはかなりストレスに感じますよね。ストレスは免疫力の低下につながるんです。ストレスがあると自律神経のバランスが崩れ、それによって免疫力が低下するのです。また、ストレスホルモンが放出され、リンパ球の働きを弱めてしまい、免疫力が低下してしまうのです。

日の光(紫外線)を浴びないことによる健康リスク

ビタミンDが作られない

「ビタミンDって、食べ物に含まれている栄養素だよね?なんで日の光?」と思われる方が多いかと思います。魚類やきのこ類、卵に多く含まれています。実は紫外線を浴びると皮下にあるビタミンDの素のプロビタミンDがビタミンDになるのです。ビタミンDは骨の形成に必要な物質なので、足りなくなると骨粗鬆症や骨軟化症になります。特に成長期に不足すると骨のカルシウム量が少なくなり、骨形成が障害され、くる病(骨が柔らかくなったり、変形する病気)になることもあります。

近視になりやすい

最近わかってきたことですが、紫外線は近視の進行を抑制させるそうです。裏を返せば、紫外線を浴びないと近視が進むということになります。台湾では、小学生の屋外での活動時間を増やす取り組みを始め、週に150分屋外で体育の授業をすることを義務付けたりもしているそうです。それ以外にも屋外での活動時間を増やした結果、7年で視力0.8未満の小学生が5%ほど減少したそうです。
出展:
現代社会に欠如しているバイオレット光が 近視進行を抑制することを発見  ―近視進行抑制に紫の光―(https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2016/12/26/161226_2.pdf)
近視が失明を招く!?「日光」を利用した意外な予防方法とは?(https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1090.html)

近頃ではUVカットの窓ガラスが増えていたり、日焼け止めを使う人も増えているので、意識して紫外線を浴びる機会を増やすことが大切のようです。

体内時計がくるってしまう

体内時計とは、身体の1日のリズムのことです。朝起きて、カーテンや雨戸を開けて日の光を浴びることで体内時計がリセットされます。体内時計は朝に起きて、夜に寝るリズムだけでなく、体温や血圧、代謝、細胞分裂、尿量など、さまざまな生体機能も1日のリズムがあります。これらのリズムを整えるためにも昼間は日光に当たることは大切なのです。

活動量が減る

エネルギー消費量が減り肥満のリスクがあがる

外出しないと、身体を動かす機会が減ります。多くの家庭は家の中で思う存分身体を動かせる環境がないと思います。そうなると必然的に活動量が減ってきます。そうすることでエネルギー消費も少なくなるので、余ったエネルギーが体脂肪となって身体に蓄積され、太ってしまいます。

筋力低下による代謝の低下

前項と同じく、外出しないと、身体を動かす機会が減ります。そうなると筋肉を使う機会も減ります。筋肉は使わないと減っていきます。筋肉を動かすにはエネルギーを使います。つまり筋肉が少なくなるとエネルギー消費量も減ります。エネルギーを使うことで熱が作られます。熱が作られなくなると冷え性につながります。身体が冷えることで免疫力は低下してしまいます。
それでは筋トレをすればいいのかというと、しないよりはしたほうが良いですが、使う筋肉が限られてしまいます。全身のさまざまな筋肉を動かすにはいろいろな動きをすることが必要になるのです。

身体が温かくなることでの免疫力アップ

前述のとおり、身体が冷えると免疫力は低下します。身体を動かすことで身体が温まるので、免疫力も上がります。ですから、活動量が多いほうが免疫力を上げるためには良いのです。活動量を増やすのに最も簡単な方法は外に出ることです。家の中では座ったり、寝転んだり、楽な姿勢でいることが多いでしょう。しかし、外に出れば基本、立ったり歩いたりします。それだけでも活動量が多くなります。

学校に行かないとこで起こるリスク

生活のリズムが乱れる

学校に行かなければ、朝起きるのが遅くなっても遅刻の心配がないのでさほど問題ではありません。そこから悪循環が始まって、夜寝る時間が遅くなり、朝起きるのも遅くなり…。なんとなくだらだら過ごしてしまったり、食事の時間もずれ込んだりと、合わせる基準が無くなるとさまざまなリズムがくるってきます。意識的に生活のリズムが乱れないよう、意識して過ごす方も多くいるでしょうが、強制力がないので甘えも生じがちになります。ここはひとつ心を強く持って、規則正しい生活をしていきたいものです。

食事内容が乱れる

すべての方が、すべての家庭がということではないですが、食事内容、特に昼食が乱れてくるのではないでしょうか。給食は栄養バランスも良くいろいろな食材を使って作られています。家庭で毎日このクオリティの昼食を用意するのはなかなか大変です。さらには家では自由に過ごせるので、ついお菓子を食べてしまったり、何か飲みたくなったらジュースだったり炭酸飲料を飲んでしまったり。
必要な栄養素が足りなくて、余分な栄養素をたくさん摂ってしまうなんていうことが大いにありうるのです。

まとめ

以上をまとめて、外出しましょう!ただし、感染リスクの少ないところへ。2m離れていれば感染リスクは少ないと言われています。近所を散歩するくらい、大丈夫でしょう。サイクリングなどもいいですね。公園で遊んでも、大丈夫でしょう。数人ならお友達と遊んでも大丈夫だとおっしゃる専門家の方もいました。ただ、遊具などほかの人も触れるところを触ったら注意が必要です。万が一ウイルスがついていて、それを触った手で目をこすったり、鼻や口元を触ることでそこからウイルスが体内に入ってくる可能性があります。家に少しでも庭があればなわとびはおすすめです。省スペースでできるいい運動です。うまくできないとすぐ飽きちゃいますけどね。
また、生活のリズムだったり、食事などは「自分に甘えない」。より良い状態を維持できるよう少し努力が必要かもしれません。健康的な身体をするには重要な要素ですから。
家にこもりすぎて、体力が落ち、免疫力が落ちてしまうと、その状態で学校などへ再び通うようになった時、感染リスクは大いに高まります。そうならないためにも正しい知識を持ち、健康な身体を維持できるような生活をしていきましょう。